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当院でIVR治療が可能になりました

2015/04/24

IVR治療とは

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IVRとはインターベンショナルラジオロジー(Interventional Radiology)の略で、日本語訳は「画像下治療」です。
その他同義語として、「放射線診断技術の治療的応用」、「低侵襲治療」、「画像ガイド下治療」、「画像支援治療」、「血管内治療」、「血管内手術」などが挙げられます。
エックス線透視、血管造影、超音波、CTなどの様々な画像を見ながら、体内に細い管(カテーテル)や針を入れて病気を治す新しい治療体系です。

IVRは手術や全身麻酔を必要としないため、身体にあたえる負担が少なく、病気の場所だけを正確に治療でき、入院期間も短縮できるなどの優れた特徴をもっています。
ご高齢の方、状態のあまり良くない進行がん、再発がんを含めたがんの治療や、その他の良性の疾患にも広く応用されています。

IVRは大きく分けて、血管系IVRと非血管系IVRがあります。

【 血管系IVR】
主に足の付け根から、カテーテルという細い管を入れて、腫瘍を栄養する血管を詰めたり、濃度の高い抗がん剤を注入したり、狭くなった血管を広げたり、ステントという金属を入れたりして、様々な治療を行います。

 【非血管系IVR】
RFA(ラジオ波凝固療法)によるがん局所治療や、胆道、消化管などの血管以外の体の管の病気に対して、画像を見ながら針を刺したり、チューブやステントなどを入れたりして、治療を行います。

 

放射線治療とIVR治療、両方の治療ができるメリット

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放射線治療とIVRは、ともに放射線科の専門医が行う「切らずに治す」,体への負担が少ない治療です。
放射線治療は、体外から放射線を照射することで、患部を治す治療法です。

専門医や専門技師、医学物理士、看護師、事務職員がチームとなって綿密な治療の準備を行い、数日間にわたって、主に外来通院で治療を行います。
IVRは、局所麻酔を行ったあと、エックス線透視、血管造影、CT、超音波などの画像を見ながら、体内に細い管(カテーテル)や針を入れて病気を治す治療法です。
治療時間は2~3時間程度で終了しますが、念のため短期間の入院を要することが多いです。

放射線治療とIVR、それぞれ得意とする疾患が少しずつ異なると同時に、同じ疾患であっても、相乗効果が期待できる場合があります。
当クリニックでは、経験豊富な放射線治療の専門医とIVRの専門医により,個々の患者様の疾患に対してベストな治療法は何かをしっかりと話し合い、難治症例であってもあきらめず、より適応範囲を広げた治療を提供します。

これが、放射線治療とIVRの融合型クリニックの最大のメリットです。

 

放射線治療とIVR治療により、当院が目指すこと

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当クリニックでは、放射線治療とIVR治療の融合により、より身近に最先端レベルのがん医療が受けられる環境づくりを目指しています。

近年、医療の進歩は目覚ましく、今新しい治療であっても、1年後には古くなることも少なくありません。
当院では、常に新しく有効な治療法を導入するために、日常診療以外にも学会活動、臨床研究、全国の多施設共同研究などに積極的に参加しています。
エビデンスを知り、時代に即した新しい治療の導入と評価を行い、新たなエビデンスを共に築くことを目標としています。

患者様のご意向はもとより、他の医療施設の先生方とも連携をとり、患者様にとって最善の治療法を提供するよう心がけています。
また、難治性といわれる「再発がん」の治療にも積極的に取り組んでいます。

患者様が安全に,安心して治療を受けて頂けるように、スタッフ一同、親身に対応させて頂きます。

治療方針でお困りの際は、お気軽にご相談ください。